発達障害 ワンポイントアドバイス(6)子どもの心身症 その1
1)心身症について 「心身症」は、特定の病気を指すのではなく、心理的社会的要因が病気の発症に大きく影響する病気の総称です。そして基本的には「身体」の病気です。例えば、大人でいえば、胃潰瘍、過敏性大腸症候群、潰瘍性大腸炎、気管支喘息、本態性高血圧などです。心理社会的ストレスが、生物学的には脳に作用して身体の機能、自律神経系や免疫系などに影響をおよぼすことによって心身症を形成すると言われています。 一方、精神疾患である「身体表現性障害(ヒステリー、精神神経症)」、そのうち特に「身体化障害」は体の症状が中心ですが、その原因となる体の異常はなく、あっても軽微であり、本質は「心」の病です。また、うつ病などでも、体に異常がないのに体の症状(身体化)が現れることがしばしばあります。過去においては、そうした精神疾患も、心身症の中に入っていたので、現在でも「心身症」という概念は実際にはまだ混乱しています… 続きを読む »