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大人の発達障害について(3)ADHDと感情障害

 大人のADHDの方も、最近は受診されることが多くなりました。思春期以降になると、小学生まで顕著であった多動・衝動性は背景化します。そのために、昔はADHDは大人になるまでによくなることが多いと言われていました。しかし、多動・衝動性は目立たなくなるものの、内的なソワソワ感は成人になっても持続しますし、不注意も持続することが多いです。そして女性に目立つように感じますが、感情の細かい浮き沈み、感情の制御困難などは、むしろ、主たる症状として持続する場合が多いように思われます。  大人の発達障害と感情障害の合併は、ASDであれば慢性抑うつ(気分変調症、持続性の軽度のうつ病)を合併しやすく、ADHDの場合は、双極Ⅱ型障害の合併が比較的多いように言われています。しかし、後者の場合、双極Ⅱ型より明らかにもっとサイクルが短いですし、その日のうちでも、気分の上がり下がりが多く、むしろ子どもの頃から持続する慢… 続きを読む »

発達障害 ワンポイントアドバイス(2)両親間の対応のズレと噛み合わなさの増強現象

 癇癪をよく起こす子供や、こだわりの強い子に対して、両親の間で考え方や、対応が、大きく割れることがしばしばあります。多くの場合、母親は「寄り添い派」となり、父親は「体育会系のコーチ」みたいになります。これは、思春期一般の発達のプロセスにおいても、両親の間にしばしば生じる現象です。自閉スペクトラムやADHDなどの発達特性や、愛着の不安定さなどがあると、両親の間の「ずれ」「衝突」は、より顕著化します。まず、思春期一般の場合について考えてみましょう。  思春期心性とは、子どもの心の中に、大人に向かおうとする、あるいは大人の方向に押し出されようとする、つまり「自立」に向かう力と、他方、いつまでも親に保護される幼児のままでいたいとする「依存」に向かう力が、ぶつかり合い、折り合いをつけることができないという状態であり、周囲を巻き込みながら右往左往するのです。自分で折り合いのつかない葛藤は、やがて彼らの… 続きを読む »