一般的な思春期の発達過程 ①前思春期 ②思春期前期
①前思春期の発達課題 10才から12才、つまり、小学校の5年6年あたりの時期を前思春期と言います。この時期は、心はまだ親の掌にあり、しかし、体は親から離れた存在に急速になり始めます。 前思春期は、いまだ、第二次性徴(声変わりとか、陰毛が生えるとか)が始まらないけれど、嵐の前の予感というところです。大人びた、批判的な言動をしたり、言葉が汚くなったり、いわゆる「自我」が少しずつ目覚めてきます。また、身長や体重が急速に増加し、ひょろ長くなり、心と体の成長のアンバランスが始まります。しかし、まだ、子どもは親の「掌の中」にあり、基本的には子どもは親の制御下にあります。一方で、親離れ、自立、社会化といった方向に進んでいく準備が必要であり、他方、まだまだ、親子の物理的な絆を保持しなければなりません。前者は、親や教師のセイフティネット下での、より自分に似た気のあう友達で構成される仲間集団との交流(共… 続きを読む »